目を開けるのが怖かった。
周りに在るものすべてが。
私の敵なような気がして。
世界が明るすぎるような気がして。
私はずっとこのままでいいなんて
強い過信で
時を過ごした。
いくつもの幸せも
いくつもの苦しみも
見なかったことだろう。
でもそんな世界は
いる意味がないんだ。
何も感じることのない世界なんて
ただの空間にすぎない。
気付くのが遅かったかな?
まだ間に合うのなら
私は今、この空を見上げたい。
どこまでもどこまでも続く空を
目を閉ざしてきた現実を
素直な私で
感じていたい。